春秋会とは

1. 春秋会とは

 春秋会とは、大阪弁護士会において7つある(いわゆる)会派の一つです。
大阪弁護士会には、春秋会の他に、友新会、一水会、法曹公正会、法友倶楽部、五月会、法曹同志会という会派(合計7会派)があり、各会派の目的を実現するため、それぞれ特徴ある活動を行っています。

2. 春秋会の設立

 春秋会は、1958年(昭和33年)7月5日に大阪弁護士会に登録した10年に満たない3期から10期までの弁護士約60名により結成されました。春秋会の名称は、司馬遷の史記の「春秋に富む(年若く、将来が長い)」から名付けられたとのことです。春秋会は,今年度で結成59年になります。
 春秋会結成の趣旨は「大阪弁護士会役員選挙にからむ公然たる買収・饗応の弊風の刷新」であり、「選挙の公正、明朗にならなければ役員候補者(常議員も)を推薦しない」(設立時の綱領)とのいうものでした。

3. 春秋会が担ってきた役割

 春秋会は、会長・副会長選挙に対する「監視・批判団体」として設立されましたが、春秋会に属する会員が増えるとともに、会員相互の研鑽、親睦を重視するとともに大阪弁護士会の会務運営にかかわるようになっていきました。1964年(昭和39年)には、規約を 「当会は、弁護士会の社会的使命に対する深い認識と反省のもとに会員相互の研鑽、親睦をはかるとともに、大阪弁護士会の弊風を刷新し、その健全な発展を促進することを目的とする」 と改正し、春秋会の果たすべき役割が「監視・批判団体」から「政策団体・理事者選出団体」へと変わりました。こうして1965年(昭和40年)1月に「大阪弁護士会会長候補(昭和43年度)の立会演説会」を開催するなどし、大阪弁護士会の副会長・会長を送り出す母体としての役割を担っていくことになりました。

4. 春秋会の目的

 春秋会は、春秋会の結成時の精神を継承しつつ、現在に相応しい新しい活動目標を定めるべく、1996年(平成8年)に綱領を次のように改正しました。
 (1)弁護士の基本的使命を自覚し、すべての人々の人権の救済・伸張・確保に努める。
 (2)すべての人々に開かれた司法を実現するために、弁護士会を含む司法制度の改革と司法機能の充実を
    積極的に推進する。
 (3)司法と人権の諸課題について、協同して研鑽を積み、政策を提言し、その実現に努める。
 (4)会の運営は、会員の自由と平等、全員参加を本旨とする。
 (5)会員相互の信頼と友情を育むよう親睦を図る。

5. 春秋会の組織・機関

(1)総会
    春秋会の綱領・規則の制定・変更等を決議する、春秋会員全体による、春秋会の最高議決機関です。
   毎年3月、9月および12月に定時総会が開催されます。なお必要に応じ「臨時総会」が開催されます。
(2)幹事会
    幹事から構成される、総会の決議事項以外の事項を決定する合議体の機関です。
   幹事会は毎月1回開催される総会に次ぐ機関です。なお必要に応じ「臨時幹事会」が開催されます。
(3)正副幹事長
    幹事長(1名)は、春秋会を代表し、総会、幹事会の決定した事項等の会務を執行し、
   副幹事長(6名)は幹事長の執行行為を補佐します。正副幹事長は、春秋会の各種委員会に随時出席して
   その意見を述べることができます。 正副幹事長の活動を補佐し、会務の業務を円滑に滞りなく行えるよう
   2年任期制の嘱託弁護士が設けられています。
(4)委員会
    春秋会には、選考委員会、広報委員会、政策委員会、研修委員会、親睦委員会などが設置され、
   積極的に活動しています。
(5)若手会
    春秋会には、登録10年未満の会員からなる、春秋若手会が設置され、積極的に活動しています。

6. 今後の春秋会

 春秋会は、11名の大阪弁護士会・会長と4名の日本弁護士連合会・会長を輩出する団体であり、ほぼ毎年大阪弁護士会の副会長を送り出している団体として、他の会派からも一目置かれる存在となりました。600人を超える団体となった春秋会が今後もその目的と役割を十分に果たしていけるかどうかがこれからの課題です。
会員のみなさまにおかれましては、春秋会が今後も発展していけるようにご協力をよろしくお願いします。

2017年度春秋会幹事長
中井 洋恵