お知らせ

「憲法という希望」に参加してきました! ~大阪弁護士会主催2016憲法記念行事IN大阪弁護士会館~

 弁護士 小橋 るり (51期)

【38年ぶりに聞く憲法講義】

快晴にもほどがあるという天候に恵まれた5月14日土曜日,弁護士会館1階ホールには,1000人を超える市民を迎える準備に奔走する執行部の方々,弁護士会の職員,署名を求める弁護士ら,大阪憲法ミュージカルの宣伝をする面々,あすわかのメンバー等が粛々と自分の仕事をしていた。私は大阪憲法ミュージカルのチケット販促のために午前10時半からスタンバっていた。内心ドキドキしながら…!

「大阪憲法ミュージカルのプレビューはどんなんかな?」
「どのくらいの人が来はるんやろ?」
「あの国谷キャスターが来る!木村草太さんの生の憲法講義が聞ける!!」

私の整理券席は2階会場。最後列までびっしりと埋まっている。中森俊久弁護士と小谷成美弁護士の司会で開会。最初は大阪憲法ミュージカル2016「無音のレクイエム」のプレビュー30分の披露からスタート。出征,大阪大空襲の場面は胸が詰まった。約40名の演者が日頃の成果を存分に発揮している。本番会場はもっと小さいハコ,なのでもっともっと迫力満点で「戦争が奪ったもの」「当時の取り返しのなさ」が見るものに迫ってくるだろう。

 

 

 

【憲法前文のもつ力】
~会長の山口健一弁護士の開会挨拶から

1947年今でいう文科省が中学1年生向けに製作した「新しい憲法の話」テキスト内容の一部でかつご自身の琴線にふれたフレーズを朗読で紹介した。それは次のようなもの,「憲法というのは家の柱のようなもの。柱を守らなければ家の中の人やものが守れない。」憲法前文の戦争放棄・平和主義の宣言の部分にもふれ,本日のイベントに相応しいリードをされた。

~木村草太教授の話【←憲法総論の講義そのものでした!】

国谷キャスターとの対談の中ででてくるのだが,木村教授が東大法学部学生のときに研究者の途を選ばせたものが憲法前文である。木村教授の話は【レジュメも素晴らしい】憲法がいかに大事か,どう「大事なのか」,憲法のかけがえのなさを本当に平易な言葉と想像しうる経験を引き合いに出してお話ししてくれた。例えば「立憲的意味の憲法とは過去に国家がしでかしてきた失敗のリストである」とか「道を歩いていていきなり逮捕されない生活」を支えているのが憲法である,とか…。婚外子相続分差別問題,夫婦別姓違憲訴訟における平等の解釈,辺野古基地建設問題における「地方自治の本旨」の憲法解釈論は実務家として絶対に忘れてはいけないまさしく「本旨」を短時間でインプットしてもらった【←嗚呼,なんというお得感!】。

 

【国谷キャスター登場!―フェアネス&クレヴァ―,これぞジャーナリスト!】

まちにまった国谷キャスターと木村教授との対談である。会場から大拍手!
国谷さんからまずは対談における視点が2つ呈示された。一つは憲法改正または解釈の「変遷」における世論の動静の影響力のあるやなしや,二つ目に「木村草太憲法の神髄」について,であった。ここでも具体例を通じての対談であった。

引き合いに出されたのは,夫婦別姓に関する最高裁判決の内容及び辺野古基地建設問題における国と沖縄との論点争点であった。男女平等にとどまらない「平等」感,9条の問題も絡めてホンマに分厚い内容がテンポよく語られる。国谷キャスターがさすがと思ったのは,統計資料や世論調査結果という一種の実証をふまえて質問してゆく,フェアで,ちゃんと調査して,聞いているものの興味関心をそらさないインタビュースタイルであった。紙幅の関係で全てをかけない。でもこれ,きっと何かの形で反訳されると思う。いやあぁ,ホンマに得した!!! 有難うございました!!当然お二人には割れるような大拍手!


【今,私たちにとって憲法とは?】

…尊厳の担い手となった個人が公権力担当者に憲法を守らせるのである。
BY 蟻川恒正「憲法の番人」に関する考察―法律時報85巻5号15頁【2016年】