ご挨拶

執行部就任のご挨拶

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会員に寄り添う春秋会へ

幹事長森下 弘(33期)

私が春秋会に入会させていただいた頃は、若手会員も相対的人数としては多く、ベテラン会員もまだまだ第一線で活躍されていた方がほとんどでした。

また、「春秋会は政策集団なので、理事者は選出しない(してはならない)」という春秋会設立の当初の目的は既に変更され、私の入会後には、春秋会から、大阪弁護士会の会長はもとより、日弁連の会長も輩出されてきました。今次、一水会の中本和洋弁護士が日弁連会長に当選されましたが、実に和島岩吉先生以来40数年ぶりということです。

振り返れば、中坊公平さんを初めとして、それ以降に大阪から選出された日弁連会長は、全員が春秋会会員でした。まさしく、司法改革と共に春秋会は歩んできたと言ってよいと思います。

しかし、春秋会の中でも政策に関する意見は鋭く対立することも少なくありません。殊に、法曹人口論などの幾つかの政策課題については、春秋会の政策として一致させることができないという事態に立ち至っています。

他方、軒弁、即独という言葉で象徴されるように、弁護士の経済的基盤が極めて脆弱化してしまい、それによる弊害は看過し得なくなっています。しかも、今では、若手だけではなく、中高年の会員も大幅な事件減に見舞われており、いわゆる事務所承継の後継者探しに難渋しておられる会員もいるやに聞いています。そのような情勢を踏まえると、春秋会は、政策団体というよりも、親睦を含めた会員へのサポート団体としての性格を強めて行くべきではないかと感じ始めているのです。

幹事長という役職にしても、かつては常幹と呼ばれ、常幹の長は筆頭常幹と呼ばれていました。この趣旨は、常幹は皆平等で、衆議でもって全てを決し、筆頭常幹は、その取りまとめ役にすぎないということにあったのです。しかし、時は流れ、会員数も多くなり、他会派に習って、幹事長と副幹事長という、いわば上下関係に変わっています。

ただ、私は、復古主義者なのかもしれませんが、かつての常幹体制という、いわば集団指導体制を、今年度の執行部の活動指針にしたいと考えています(もっとも、これまでも、実質的には常幹時代とは衆議の手法は変わってないと思ってはおります)。

また、会員、特に若手へのサポート体制をどう構築していくかに腐心をしたいと考えています。そのために、副幹事長の皆さんともご相談のうえで、「会員に寄り添う春秋会へ」というスローガンのもとに、春秋会の会務に取り組んで行こうと考えています。

もっとも、この活動方針については、上から目線ではなく、若手会員からの意見を汲み上げていく形で進めていきたいと考えています。また、春秋会へのご注文もドシドシ発注していただければと願っております。

どうか、この向こう一年間、ご協力・ご支援をよろしくお願いいたします