副会長だより (12月号)

※ これは山口会長直筆のものです。1月1日から大阪弁護士会HPのトップを飾っております。あまりに知らない人が多いのでアピールします。山口さんが小さい頃、厳しく書道を教わり、かなりの腕前であったそうです。昔取った杵柄を発揮していただいての作になっております。

みなさま、あけましておめでとうございます。
昨年は弁護士会の会務と山口会長と私をいろいろな面で叱咤激励いただき、また支えていただき、ありがとうございました。
今年もあと3ヶ月でその役割を終えようとしていますが、しっかり最後まで走りきり、谷英樹さんと島尾恵理さんにバトンタッチしたいと思いますので、引き続き応援をよろしくお願いいたします。
この年末は28日が弁護士会も仕事納めですが、最後に避難訓練を職員の皆さんと行い、寒さの中消火訓練もして、職員一同の前で会長の挨拶をもって年内を終えました。
新年は1月5日に先進者顕彰会と新年祝賀会があり、そこから会務がスタートしました。急に皆さんから「あと三か月がんばってね」という声かけをいただくようになり、いよいよ第4コーナーだなという気持ちで、手綱を引き締め直しているところです。
正月はゆっくり休みましたので、あとは3月末まで突き進みます(なお、山口会長は現在、シンガポール弁護士会の新年会に招かれ、一泊三日の弾丸ツアーの最中です)。

1 12月の弁護士会の主な動き

〇 12/13 大阪弁護士会臨時総会
まずはこれですね。5月の定期総会に続いての総会開催で年末なので参加いただけるか最後までハラハラしましたが、何とか176名の現出席と委任状で約700名の参加があり、無事に総会をできました。審議事項は3つで、
・ 23条審査室の設置
・ 営利業務届出手続整備の規程改正
・ 贖罪寄附の受納手続簡略化のための会則改正
でしたが、いずれも満場一致の賛成で承認されました。なんと言っても23条審査室の設置は長年の懸案でしたので、反対論もなく承認されたことでホッとしました。
また、今年はなるべく報告をしたがる執行部なので、例によってパワポを作って、私からはアウトリーチ支援事業の進捗(16もの企画が稼働中ですよ)、種村副会長から憲法まみれの取り組みと今後の共謀罪反対や手錠腰縄問題について、岩井副会長からeラーニング制度をいよいよスタートさせることの紹介をさせていただき、最後に再度私から、弁護士不祥事総合対策PTを設置して7項目の検討に入ることを報告しました。
実はもう一度、3月14日に、厚生委員会と会員サポート窓口運営委員会の統合をするための臨時総会をしますので、こちらもぜひお時間確保をよろしくお願いいたします。

○ 12/3 憲法公布70年記念行事第2弾
「憲法主義! ~今こそ語ろう 憲法の未来~」
南野森さん(九大法学部教授、長谷川義史さん(絵本作家)、石田英司さん(MBSコメンテーター)、内山奈月さん(元AKB)
というバラエティに富んだ皆さんを揃えての企画でしたが、なかなかいい感じで成功したのではないかと思います。
まず絵本原画展も併設した長谷川さんと石田さんの15分のビデオトークがやさしい話の中で肝心の憲法のキモをお話するもので雰囲気盛り上げ(弁護士会のYoutubeにアップ済みなので見て下さい)、南野先生がなぜ元アイドルと憲法主義という本を出したり、ラジオ放送をすることになったかという憲法状況への危機感をいろんな話題から語る講演も面白く、その後三人のパネルディスカッションでは、憲法の課題に留まらず、トランプ現象や日本の選挙制度、代表とは何かの話まで50近い会場からの質問用紙も織り交ぜて、楽しいトークが繰り広げられました。
これで300名の参加というのはもったいない内容でしたが、内山さんや石田さんのおかげで、全く新しい層が参加してくれましたし、弁護士会の企画としてはまた一つ新機軸を打ち出していけたと思います。

〇 12/6 10士業合同『第12回合同市民無料相談会』@北区民センター
10士業ってわかりますか?もう30年以上前から、この10団体で協議会をしていまして、その中から合同相談会でワンストップの強みを出していこうということで12回を迎えた相談会が実施され、47件の相談がありました(そのうち30件以上が弁護士相談です)。せっかくの相談会ですからもっと広報してうまくすれば、市民ニーズに応えるものになりそうなので、次年度は大阪弁護士会が当番になるので、ブラッシュアップしたいと思いました。

〇 12/8~9 「障害者差別解消法 特別電話相談」
この4月から施行されているのですが、果たしてどの程度、各市町村で調整の場をもって解決できているのか、実態把握の趣旨で関西では初(全国では福岡について二番目)に実施しました。すると電話はひっきりなしで、2日で50件の相談でした。特に、普通学校の現場で合理的配慮もなく、拒否的な対応に深刻なものがありました。引き続き弁護士会の役割は大きいところです。

〇 12/9 「全国一斉生活保護ホットライン」
これは毎年年末に苦しくなる方々を救済しようと恒例のものなのですが、今年も特に大きな宣伝はないのに相当数の相談があり、57件も寄せられ、厳しい貧困の実態と年末の状況を反映しています。

〇 12/12 大阪市と「ひとり親家庭相談事業」及び「災害時相談事業」について協定書調印式 
久しぶりに大阪市の市長との共同会見をしました。橋下市長とはスタンスが異なり必要な連携は進めて行くとの方針です。一つは、例のひとり親家庭に対する無料法律相談について、箕面市、八尾市、茨木市についての協定。大阪市全部で実施することの影響力は大きいですよね。次年度はさらに府下一円に拡大する予感です。
もう一つは、災害時における無料相談業務等に関する協定で、堺市、大阪府とも締結しており、これで府下全域をカバーしました。

〇 12/14 大阪弁護士会で養成中のスタッフ弁護士の激励歓送会(近弁連)
今年は大阪と兵庫養成の7名が新たな赴任地に1月から旅立つことになりました。大阪での養成はとても密度が濃いので、きっと各地で活躍していただけます。

〇 12/17 憲法市民講座第8回
「表現の自由と著作権―パロディ・同人誌をめぐって―」
今回は、今までの市民講座とガラッと趣を変えたテーマだったので、パロディ、同人誌ということで、コミックファンの方々にツイッターで拡散され、普段の市民講座とは異なる若い層が大勢ご参加され、80名の参加でした。毎回、着実にいろんな新しい層が弁護会に足を運んでくれるのがうれしいです。憲法委員会の皆さんは毎月なのでヘトヘトですけどね。

〇 12/17 『風は生きよという』映画上映会&トークセッション
相模原障害者施設殺害事件で衝撃的であった「重い障害者は生きている価値がない」という被疑者の動機と言われるものが、実は今の時代の風潮として一部あるのではないかという危惧感から企画したものです。「ひまわり」で検討いただき、障害のある人はいかに重度の方でも生き生きと生活しているかということもっと知ってもらうことから始めようということで、重度障害で一人暮らしをしている当事者にお越しいただき、人工呼吸器を使いながら自律生活をしている人々を描いた映画とトークセッションの企画をしました。
180名ほどの方にお越しいただき、車椅子を利用される方も15~16名来られるという中で非常に充実した内容になりました。弁護士がほとんど来ていなかったのはとても残念でしたが年末だったから仕方がないかもしれず、第2弾を考えていきたいと思います。

〇 12/21 専門分野登録弁護士制度実現プロジェクトチーム第1回開催
ようやく下準備期間を終えて、座長竹岡富美男さんのもとで、専門分野を広く市民に開示して、より弁護士の専門性を高めると共に、それによる市民の弁護士へのアクセスを活性化することを弁護士会として取り組む推進母体が発足しました。次年度から一つひとつ実現をしていければと思っています。

○ 12/13 懲戒処分2件の発表
残念ながら、2件の懲戒処分(業務停止3ヶ月)を執行しました。その場合、記者会見をすることが慣行になっており、私は広報担当副会長として必ず記者会見に臨みます。今回は2件とも多数の質問があり、テレビ放映までされたので、なかなか辛かったです。懲戒となった事実は、月刊誌1月号に掲載する要旨を参照ください。

※ 会長声明
「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案」(いわゆる「カジノ解禁推進法案」)の廃案を求める会長声明
12月15日未明にカジノ法が成立しましたが、その成立前の12月12日に、「「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案」(いわゆる「カジノ解禁推進法案」)の廃案を求める会長声明」を出しました。全国各地でも日弁連でも出しています。弁護士会は以前からギャンブル依存症や多重債務者を産み出す温床として警鐘を発してきました。大阪府知事や経済界には歓迎する動きも強いので、引き続きの議論が必要ですね。

2 1月以降の弁護士会の主な予定

○ 1/5先進者顕彰会・新年会祝賀会 11時~
〇 1/10経営法務セミナー「相続のイロハと事業承継」
〇 1/17弁護士不祥事総合対応検討プロジェクトチーム発足
〇 1/17人権賞授賞式 17時
受賞者;NPO西淀川子ども家庭センター
〇 1/18憲法市民講座 第9回「戦争のリアルと安保法制のウソ」
講師;西谷文和さん(フリージャーナリスト)
〇 1/24三会協働知財支援プロジェクト
「企業力向上セミナー ~新たな価値を生み出すアイデアとマネジメント~」
大阪弁護士会と日本公認会計士協会近畿会、日本弁理士会近畿支部の共催
〇 1/30人権総会 16時~
人権関連委員会からのトピックの報告と連携の議論
※ 3/3日弁連臨時総会 ①依頼者保護制度、②委託援助事業の負担金継続
  3/14大阪弁護士会臨時総会 厚生委員会と会員サポート委員会の統合

3 修習生の給費制復活の実現

ついに修習生への「経済的支援」として、71期より、13万5000円と住宅手当3万5000円の支給が確実な見込みとなりました。12月22日の閣議決定がなされました。
この間の日弁連と単位会を上げての5年間の取り組みが大きく実を結びました。法案成立まで予断を許しませんが、本当に大きな成果を上げたことを喜びたいですね。金額が低いとの声もあるようですがある程度修習生の実態調査を踏まえた額です。今後は65期から70期方への対応なども検討していくことが求められます。

4 アウトリーチ支援事業(モデル事業)の推進

※ 12委員会、16項目での展開をしています。
※ 相当の意識漬けになってきており、次年度、各委員会で位置付けることに
※ 自治体の有償化や法テラス予算の活用も具体化していっている

5 常議員会(12/6及び12/20)

〇 大阪パブリック事務所への貸付金返済期限到来に伴う債務免除の件
平成25年貸付の約1400万について免除を決め、今後3年間で数次にわたり免除を行うこととしました。2回の常議員会で、財務状況や経営努力、刑事公設としての優位性はどこにあるのか、刑事事件減少傾向の中でどう位置付けるかなど、かなり詳しい質疑と議論がなされました。その結果、圧倒的多数の賛成(反対1、保留3)で承認され、大パブの存在意義、存続の必要性が確認されることとなりました。公設事務所の役割については今後もたえず議論と検証をしていかなければなりません。

〇 厚生委員会と会員サポート委員会の統合の関する会則改正など規定整備の件
それぞれの側面から会員の福祉厚生や支援を行っている両委員会を統合して、総合的なサポートを行っていくことにしたもの。機構改革提言で懸案になっていましたが、ようやく統合の方向で合意がとれようとしています。臨時総会での決議になります。

〇 弁護士会職員の育児休業や介護休業に関する各種規則の整備の件
法改正に即した規則の改正とともに、職員組合からの要望に応えるためのいくつかの改正を実施しました。

〇 最高裁判所裁判官候補者推薦に関する協議会の委員互選の件
大阪の木内判事の定年が来年の1月1日であるため、それに向けた後任の推薦作業が開始されます。日弁連の最高裁判所裁判官推薦諮問委員会に、大阪から近弁連を通じて推薦をするのですが、そのための協議会を作り、2月下旬ころまでに大阪からの推薦者を確定し、これを3月の近弁連の推薦委員会・理事会を通じて、日弁連に推薦をすることになります。今回もぜひ大阪から後任の方を輩出したいところです。

6 現在執行部で検討中の主な課題

○ 専門分野登録弁護士制度実現PTの始動
〇 弁護士不祥事総合対策PTの始動
〇 LAC規定の制定
〇 遺言相続専門相談の制度化 平成30年度からの実施に向け
〇 eラーニング制度の創設
〇 共謀罪反対のための活動の強化 2月の土曜日にパレード実施予定
〇 日弁連副会長の女性副会長枠創設の意見照会 2名の副会長枠増設
〇 若手支援策の評価と見直し 何を残すか、ニーズの変化への対応の難しさ

以上

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