副会長だより (5月号)

大好きな5月が終ろうとしています。いつにも増して、毎日が過ぎるのが早いのは、やはり弁護士会の会務に追われているからなのでしょうね。
5月は連休がありますから、少し時間ができそうに思いますが、実際には2日に正副会長会をし、6日には副会長会をしており、その間の準備も考えますと、ほとんど連休気分はなく、それはどの副会長も会長も同じだったと思います。
とはいえ、連休中に弁護士会館には入れませんので、事務所で溜まった事件処理をしたりして気持ちをリセットし、5月連休明けは、慣れてきたルーティンをしっかりこなすとともに、本格化してきた委員会活動に参加し、一大イベントの仕上げに奔走し、5月末の定期総会に向けた準備などに忙しく、またようやく1月からチーム山口として構想を準備してきたものを具体化していくスタートも切り始めました。

1 5月は憲法月間

連休明けの5月前半は、これまで役員企画で準備してきた憲法週間の行事が一気にリリースされる時期でした。

〇 憲法記念日(5月3日)朝日新聞・毎日新聞名刺広告で、憲法論議大披露目
朝日新聞も毎日新聞も、初めて二面広告に成功。
朝日では、樋口陽一先生と会長とのの対談で、憲法の魅力を十分に語ってもらいました。
毎日では、大学生になったばかりの十代3人と会長との座談会で、若者にとっての憲法や18歳選挙権のあり方をしっかり伝えました。
なお、樋口先生は5月号のオピニオンスライスにも登場します。学生との座談会もHPに詳細がアップされますので、ぜひともお読み下さい。

〇 5月14日 憲法記念行事「憲法という希望」 800人超えで大盛況
大阪弁護士会として、この会館になってから、かつてない集客に成功したビックイベントになりました。来られた方々は関東から九州までに及びました。朝8時15分から整理券に並ぶ方もいました(石田法子先生まで並んでいましたのにはビックリ)。
国谷裕子さんと木村草太さんの対談をメインにした企画で、二人の魅力が縦横に発揮された他にはない企画で、憲法を改めてとらえなおす好企画になったと思います。
弁護士会の企画も、内容さえが素晴らしければ、SNSなどの力を使って、これだけの集客ができることを実証しました。
なお、木村草太さんは、プロ顔負けの将棋の専門家でもありますが、大川一夫先生と将棋と憲法という対談をされまして、6月号のオピニオンスライスに掲載予定です。

〇 憲法週間無料法律相談(5月11日~14日)は過去最高の相談件数
なんと今年は例年になく相談件数が多く、4日間で600件を超える相談がありました。相談センター全体の月平均相談件数の6割にのぼる数を4日間で集めました。NHKで報道された効果が大きかったのですが、ホームページを見ての申し込みも多く、どうも憲法週間に憲法を大切にする弁護士会と無料法律相談という二重の魅力で安心感を与え、予約が殺到したようです。潜在的なニーズはまだまだあることを実感させられます。

〇 ベルばらから考える憲法(5/21)
「スターウオーズと国家緊急権」に続き、静岡の内山宙弁護士にお願いし、独創的な素材による日本国憲法のすばらしさを身近に感じてもらう内容の講演。
普段は弁護士会に来たことのないというベルばらファンがたくさんお越しになり、新しい層に憲法のことを考えていただくいい企画になりました。今後も、ライオンと檻の話や、九州大学の南野先生とアイドルとのコラボなど、年間を通じた企画が続きます。

2 熊本震災対応

4月14日以降に発生した熊本地震の被災への対応については、いよいよ熊本弁護士会への電話相談を応援する転送電話による相談が開始されました。
5月13日から、災害復興支援委員会の委員を中心に担当を開始し、土日を含めた毎日、10時~16時、大阪弁護士会館にて二人体制(2時間交替)で対応しています。
東京4回線、大阪1回線、福岡1回線、熊本1回線で対応しており、すでに総相談件数は3000件を超えています。
甚大な建物被害という特徴を反映して、相談内容も大半が建物損壊による賃貸借関係、相隣の工作物責任、罹災証明書、そして自然災害債務免除ガイドラインの適用などになっており、少し資料確認をすれば、どなたでも十分対応できる内容です。
6月からは、会員全般に登録をお願いする予定ですので、是非とも春秋会員も相談担当をお願いします。
なお、よくある質問などの研修を6月1日午後6時から行いますので、ぜひご参加ください。また、6月2日6時からは、自然災害債務免除ガイドラインの日弁連研修もTV会議で視聴します。
義捐金も引き続きお願いしています。まだまだ足りませんので支援をお願いします。

3 アウトリーチ支援事業モデル事業のスタート

「出かけていく弁護士会」を具体化するため、アウトリーチの手法による様々な活動や事業を、各種委員会やセンターで展開して試行していただくためのモデル事業につき、5月11日・13日の説明会を24委員会に実施し、各委員会からも上場の反応を得ています。これをきっかけに、各委員会が積極的に市民や企業、自治体へのアプローチをしていただけるようになればと思います。
一つの企画に50万、半年間の実施を目安に、8月か9月から実施できるように今から各企画を検討していきます。10以上の実現ができるといいのですが。

4 定期総会と本年度の予算審議

本年度予算の編成が5月10日の常議員会で承認され、5月30日の定期総会で無事に承認されました。予算は、一般会員には、全体像を理解するのがなかなか難しいのですが、今年から会費減額になったことから収入減となりますが、その分支出も抑える努力をしながら、必要なところにはしっかり使うという方向です。
今年の定期総会は、最初に平成27年度の役員感謝状贈呈式を行い、その雰囲気のまま総会ということで、年度の初めのスタートの気分が強く出て良かったと思います。出席者も例年以上にあり187名の参加、委任状は635名となり、まだまだ会員全体からすれば少ないですが、少しでも多くの方の参加していただけたことは幸いでした。
その後は皆さん帰りたいところを引き留めて、副会長4人から、今後の会務の重点について報告させていただきました。相談業務の改善、アウトリーチ支援活動、専門弁護士登録制度、憲法まみれの4つでした。
これから10ヶ月、これらと前年度中井さんと平野さんが作ってくれた政策の継続・具体化(在宅高齢者障がい者刑事弁護援助、eラーニング制度、23条調査室の設置、厚生委員会と会員サポート委員会の合同など)のためにがんばります。

5 常議員会(5/10、5/17)

今回は連休があることと、定期総会があるため、変則的な日程での常議員会になりました。
第3回(5月10日)では、主に予算審議が中心に行われ、いろいろ質問も出ましたが、無事に承認されました。この数年間の努力もあり、予算については、負担金会費や23条紹介手数料収入での安定した収入確保と、効果的な支出配分で活発な会務が維持できるような努力がなされてきていると思います。
また、離婚専門相談の次年度からの実施が承認され、中井前副会長の尽力が結実することになりました。離婚相談のニーズは年々増加し、しかもその内容は専門性を問われるものが多くなってきています。今後3月までに、所定の研修3つ受講を条件に名簿登録していただき、市民が安心して多くの離婚相談を弁護士会で受けようとしてくれることが期待されます。これで専門相談は12分野になり、今後は遺言・相続の専門相談が検討されています。
第4回(5月17日)では、日弁連定期総会における議決権行使(大阪弁護士会としての一票があります)をどうするかについての審議、そして、弁護士法人の従たる事務所への社員非常駐許可申請の審議に時間を費やしました。この問題は弁護士法人への監督のあり方、弁護士が少ない地域におえるニーズのとらえ方などが絡む難しい問題です。

6 最高裁判所裁判官の推薦協議会

定年退官を迎える弁護士会出身の裁判官の後任のための推薦の募集が締め切られ、今後7月に向けて、推薦手続を大阪、近弁連と進めていきます。
大阪の推薦協議会では、5月17日、明賀先生を全員一致で推薦をする決議をしました。

7 日弁連関係

〇 刑事訴訟法一部改正 取り調べ全過程の録音・録画が一部類型で実現
大阪も会長声明を即日出しまして、記者会見もしました。刑事弁護委員会の長年の宿願が第一歩を踏み出しました。これからは、実質的な可視化の実現に向けた弁護活動の実践と、通信傍受の濫用・司法取引等濫用の危険への対応が大きな課題となります。この対応では、山口会長が日弁連と国会で大奮闘をされました。

〇 熊本地震義援金差押禁止の立法化もわずか数種間で実現されました。

〇 総合法律支援法改正の成立もしました。熊本震災への資力を問わない相談が実現することになります。

〇 司法修習生の経済的支援についても自民党の方針に明確に書き込まれ,大きな前進が見られているところです。

〇 旭川の定期総会が行われ、安保法制に反対する宣言と東日本大震災から5年による支援の強化と脱原発を求める宣言が採択されました。ここでも山口会長が一人で趣旨説明や質問や批判に立ち向かい大活躍でした。

8 今後(6月)の予定

〇 アウトリーチ支援事業モデル事業の各委員会での検討
5月11日・13日の説明会を踏まえて、各委員会でアイディアを出し合っていただきますので、ぜひ積極的な参加をお願いします。

〇 憲法に国家緊急権を定めることに反対する会長声明の検討
熊本地震でも災害時を理由とした国家緊急権の憲法改正による創設を提案されていますが、必要性が全くなく、法整備もされており、基本的人権の制約を内閣のみで行うことのできる権限は不要であることを、しっかりと意見表明するべきであるということを常議員会に提案をする予定です。

〇 専門弁護士名簿登録制度に向けた検討の本格化
専門相談を作り、研修の充実もはかってきた10年間の成果を集約し、専門弁護士認定に向けた制度作りへ、推進母体を設置していきます。

以上

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