副会長だより (9月号)

今年は9月の残暑と秋の長雨で過ごしにくいセプテンバーになりました。
というのに、弁護士会はまあめまぐるしく毎日のように諸行事が展開され、大阪弁護士会の各委員会の活動の力強さを感じる月でした。
だんだんこのも丁寧さに欠けるようになってきましたが、会務が逼迫しているということでご容赦ください。

1 今月の弁護士会の主な動き

○ 8/29知的財産セミナー「中小企業,これからの戦略~知的財産の誕生,活用,紛争解決,そして将来~」
○ 9/3修習生の経済的支援を求める市民リレー集会
230名余りで大成功 春秋会の参加もとても多かったです
秋の臨時国会の予算に盛り込めるかが正念場
10月11日には院内集会があり、それに向けて各地のリレーを繋ぎました
○ 9/2日、3日近弁連夏季研修が、子どもの権利が京都で、高齢者・障害者が奈良で行われました。
○ 9/121月30日の人権総会に向けた関連委員会20ほどが集まり、準備会を行いました。ますます連携強化が進んできた印象です。
○ 9/12・16恒例の大阪クラッシック 今年も盛況に開催されました
○ 9/14全国一斉「暮らしとこころの相談会」臨床心理士と弁護士がペアで相談するというとても優れた取り組み。今年はNHKが報道してくれたこともあり、45件もの相談が寄せられました。ニーズは切実にあるのです。
○ 9/15女性のための電話相談会を初の実施です。今年から、大阪府が作る大阪女性フィールドに参加し、その一環として、関連機関とワンストップの相談会には中井さんと飯島さんが参加し、弁護士会では女性弁護士が交替で電話相談に。大きな宣伝なくとも25件の相談が寄せられました。女性のための女性による相談は定例化してはどうかと思います。
○ 9/15同じ日に、2階では、中小企業セミナー「債権回収の実務と緊急時の対応~取引先の信用不安・倒産時に何をすべきか~」を開催したところ、難しいテーマだと思うのですが企業の担当者さんが171名も参加され、その後の無料法律相談も40企業ほどが受けられました。
○ 9/17いざ可視化シンポ
村木さん、青木さん、周防さん、江川さんの豪華キャストで、村木さんが最初で最後の獄中生活と無罪を取るまでの苦難を語ってくれました。青木さんも青砥弁護士の巧みなリードで自白する手紙を書くにいたる心境を語ってくれました。しかに密室の取り調べが怖いかを実感できました。
可視化のテーマで600名も参加するという大成功。2階は一杯になりました。大阪の面目躍如ですし、これからが弁護士の刑事弁護実務での勝負所になりますね。
○ 9/17同じ日に、ロー・ルームリレー講座もありました。豪華な大阪弁護士会の専門家のみなさんによる講師陣。例年以上の66名のロースクール生・大学生が参加されました。神戸大学の協力が大きかったようです。
○ 9/23この日は、国際委員会のアレンジで、白出弁護士が中国との橋渡しになって、中国全人代民法編纂チームとの研究会が一日開催されました。午前は成年後見制度についてひまわりとの意見交換、午後は民法改正プロジェクトとの債権法の意見交換、民法総則を今年中に改正したいという中国の皆さんの意気込みが伝わってきました。役員も表敬訪問を受けました。
○ 9/23夜には、国会議員と弁政連との懇談会がありまして、弁護士会からも、子どもの年齢18歳引き下げ問題、修習生給付制問題、アウトリーチ事業の財政的支援について訴えをさせていただきました。
○ 9/23同じ時に、新・共謀罪についても緊急学習会を開催し、松宮孝明先生講師に詳しい法案の分析と情勢をお話いただきました。わずか二週間前の決定にもかかわらず70名の参加がありましや。今後は、共謀罪PTを拡大して復活して運動を進めることになりました。
○ 9/23また同時に、人権擁護委員会の企画で、大阪高検の田中加寿子検事を迎えて、性虐待・性暴力犯罪被害に対する対応研修会を行いました。これから司法面接の技法などが大事になってきますが、最先端の取り組みが学ぶことができました。
○ 9/24土曜日には、公益通報110番を全国一斉に行いました。なかなか相談が来ないものですが、今年はNHKが報道してくれたために、何と17件もの相談が寄せられました。情報が届くと、ニーズはあるのだということを実感しました。
○ 9/24イタリア精神保健55年の蓄積を学ぶ
マリア・グラッツイア・ジャンニケッダさん講演会
ひまわりと精神医療人権センターの共催で、精神科病院を廃止したイタリアから、そのリーダーとともに歩んできたマリアさんの熱いお話をたっぷり聴かせていただくことができ、改めて日本の精神医療の改革がまったなしであることを実感しました。関西一円から250名が集まりました。
○ 9/24薬物依存からの脱却を目指すセミナー
貧困対策生活再建本部の主催で、午前~午後をとおして、薬物依存への対応についての具体的な支援策を学ぶ研修も開催され、質の高いお話が聞くことができました。
○ 9/29日弁連 刑事訴訟法改正に対応する刑事弁護研修の実施
全ての単位会で秋に実施する一環ですが、大阪も300名が参加

※ 「共謀罪新法案の国会提出に反対する会長声明」(9月6日)
今月の意見表明は、この新共謀罪に関するものです。まずは広く知らせることが重要ということから、京都弁護士会に継いで、全国でいち早く反対する会長声明を出しました。山口会長の機動力の発揮です(起案するのは私たち副会長だが)。

2 今月の「憲法まみれ」

〇 憲法に緊急事態条項「いらんやろ!」リーフ 5万枚増刷
各単位会にも配布して普及を要請
〇 9月3日(土)「国際法上の自衛権」 森 肇志教授(東大)

3 アウトリーチ支援事業(モデル事業)の推進

12のメニューで具体的な展開が始まっている
特に、消費者委員会の「高齢消費者被害出前講座」とひまわりの「高齢者虐待予防施設出前研修」の反応がとてもよく、申込み相次ぐ
箕面市の「ひとり親法律相談事業」は、八尾、茨木、大阪市へと広がっている
今後は、犯罪被害者当番弁護士制度や一日お試し任期付き公務員などが注目

4 常議員会(9/6及び9/20)

〇「民法(相続関係)等の改正に関する中間試案」に関するパブリックコメントに対する意見書提出の件
※ 法制審議会民法(相続関係)部会における中間試案に関するパブコメに対し、当会PT作成の意見書の説明があり、質問及び意見が出されたが、原案どおりで承認となった。〇 大阪府分譲マンション管理・建替えサポートシステム推進協議会への入会の件
※ 今後は大阪住宅紛争審査会運営委員会において担当して、委員の派遣や相談対応などをしていく予定である。

〇 大阪弁護士会営利業務の届出等に関する規程等の改正の件
※ 営利業務届出名簿は、弁護士法で「公衆に縦覧」しなければならないことになっており、これまで運用で閲覧謄写を行ってきたが、近時、一般市民が閲覧・謄写を求めてくることが多くなったことに照らして、その手続を明確にすることとした。12月の臨時総会の議案となる。

〇 日弁連「法律援助事業の財源の在り方について(意見照会)」に対する回答書提出
※ 刑事・少年事件関係については会費徴収を継続することに賛成の上、平成30年からは2300円に減額することに賛成した。また、「その他の7業務」についても会費徴収を継続することに賛成し、平成29年から1000円に減額することにも賛成した。
関連委員会からは、減額に消極的な意見もいくつかあったが、今後3年間の徴収の額を決めるものであり、被疑者国選事件の対象枠の拡大があり、少年事件の減少もあるため、一方で新たな刑事弁護費用のメニューも求められているとしても、この程度の減額は相当であると考えた。また、その他7事業についても、たしかに大阪では精神保健支援も生活保護支援は増加傾向にあるが、全国的には活発に利用できていない地域がまだまだ多いため、7億円の繰越金があればこの3年間は十分であると判断した。

〇 日弁連からの「依頼者保護制度に関する規程案修正案」に関する意見照会の件
日弁連から説明員として菰田 勝 依頼者保護制度に関する検討ワーキンググループ座長、柳澤崇仁 事務総長付特別嘱託にお越しいただき、予め出されていた質問に基づき菰田座長から以下のとおり説明がなされ、その後多数の質疑応答が行われた。
(菰田座長からの冒頭説明)
・ 横領被害総額の、ここ5年の平均額は7.68億円である。弁護士法は議員立法であり、簡単に改正されるおそれもある。
・ 中途半端な制度であるという批判があることも承知しているが、不祥事対策のひとつであり、これですべてを解決するものと考えているわけではない。
・ 預り金規程をもっと強化すべきだという意見もあり、預り金規程の届出義務を課す規程改正もあわせて提案した。カルパの導入は、現時点ではハードルが高い。
・ 支給金額の上限額500万円は、昨年のアンケート結果や、リーガルサポートの上限額500万円を参考にした。1事件で複数被害者がいる場合の上限額2000万円は、年度によって支給金額が大きくなりすぎることを防ぐために設けた。
・ リーガルサポートのような別法人にすべきとの意見に対しては、司法書士がお金を預かるのは成年後見くらいである一方、リーガルサポート弁護士は多様な預かり金があり、すべての領域をカバーする必要があるため並列に論じられない。
・ 個々の弁護士をサポートすべきではないかという意見があるが、それは個々の単位会の役割だと考える。
・ 予算は、8000万円~1億円程度。費目は、一般会計の事業費の弔慰金・見舞金とすることを予定している。

5 現在執行部で検討中の主な課題

〇 23条室の設置
〇 若手支援策の評価と改善
〇 LAC規定の創設の検討とこれに伴う各推薦名簿の規制のあり方
〇 依頼者保護制度・預り金規定改正の意見照会への対応
〇 民事執行制度における差押禁止の強化を求める意見書

6 日弁連関係

〇 共謀罪への対応など

以上

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