新人歓迎旅行記

2月24日から26日にかけて、春秋会新人歓迎旅行が開催され、69期の新人16名を含む総勢37名で上海を訪れました。今回の旅行での思い出は尽きませんが、旅行のメインイベントの一つであった国浩律師(上海)事務所での交流会を中心に、紙幅の許す限り、思い出のほんの一部を書かせていただきます。
〇 1日目(24日)
上海市内に到着してから昼食(律師事務所訪問のため、お酒はお預け)をいただいた後、国浩事務所を訪問しました。
旅行団団長の久保井一匡先生のご挨拶に続いて、国浩事務所の先生から、国浩事務所の概要と中国の法曹養成制度等せについてのご説明がありました。
国浩事務所は、1998年に設立された比較的新しい事務所です。設立時の所属弁護士は約60名でしたが、現在は上海事務所に限っても約200名(うち、パートナー弁護士81名)の弁護士を擁する中国でも有数の大規模事務所となっています。40歳未満の弁護士の割合、女性の弁護士の割合がいずれも約半数にものぼる活気ある事務所です。
特にキャピタルマーケット分野については中国でNo.1であるとの自負があるそうです。若手弁護士の育成については、入所後2週間の研修を受けるほか、日常的にも研修があり、随時指導担当のパートナー弁護士からの指導もあるそうです。このあたりは、日本の法律事務所と大きく異なる点はないようでした。

中国の司法試験は、かつて法曹三者が別々に試験を行っていましたが、同じ法律の下に生きる法律家の能力を測る試験である以上、同じ試験によるべきであるという考えや、日本や韓国などもそうであるといった理由などから、2001年に法曹三者の司法試験が統一されました。合格率は約6%とのことですが、さすがは人口14億人の国、毎年約3万人の合格者が出ているそうです。司法試験合格後は、1年間の研修を経てそれぞれ志望する職に就くことになります。但し、裁判官になるためには別に公務員試験に合格していなければならないそうです。また、最近は、司法試験合格者が民間企業に入る者も多く、このあたりも日本と似ているように思いました。ただし、毎年7%近くの経済成長を続ける中国ならではの事情として、(「優秀者について言えば」という前置きはありましたが,)司法試験合格者の就職難という状況はないそうです。
交流会の最後に、森下弘幹事長から日本の法曹養成制度の説明を含めたお礼のご挨拶がありました。その中で森下さんは、「春秋会の所属弁護士数は日本の弁護士数の約1.5%であるにすぎない。しかし、春秋会は、この30年間に誕生した日弁連会長15名のうち、約25%にあたる4名もの会長を輩出している。新人歓迎旅行を開催する弁護士会の会派は数あれど、今回の交流会のように、研鑽のための時間をとる会派は春秋会のみである。このような活動が春秋会の現在の繁栄を支えている。」とお話され、熱気がこもる会議室は拍手喝采。国浩事務所の先生方から、これ以上もない賛辞が送られました(昼食時に、旅のはじめのお酒一杯を辛抱したことが、ここに結実したのでした)。
また、夕食後には、黄浦江のナイトクルーズで上海の夜景を堪能しました。ライトアップされた高層ビル群の美しく誇らしそうな姿は、成長著しい上海の勢いをそのまま映し出しているようでした。

〇 2日目(25日)
2日目は、かつての「呉」、蘇州に向かいました。前日の大都会とは打って変わって、そこはまさに、我々がイメージする「中国の古都」。歴史を感じさせる街並みがある一方で、無秩序に走り回る自動車や単車、いたるところに干された洗濯物、商魂たくましく色んな物を売りつけてくる人々など、民衆の活力を体感できる町でした。
シルク博物館では、布のどちら側から見ても糸の結び目なく仕上げられた蘇州刺繍を鑑賞しました。あまりの美しさに魅了され、某先生は展示されていた作品(片面が虎、もう片面はライオン)をお買い上げになりました。諸事情により、先生のお名前と金額については伏せさせていただきますが、その蛮勇あるご決断が新人に夢と希望を与えたことは間違いありません。なお、作品は某先生の事務所に飾られるそうですので、皆様、某先生の事務所にお立ち寄りの際は、拝観料をお支払いの上(?)、ご覧ください。
2日目の夜は、中国雑技団の観賞に行きました。息つく暇もなく繰り出される驚きの雑技の連続に、「わぁ~!」や「すごい!!」など、語彙力に欠ける言葉を漏らす新人が多数。せめて欧米のお客さんに混じって「bravo!」とでも言えば、少しは教養がありそうに見えたかもしれませんね。

〇 3日目(26日)
最終日である3日目は、人々であふれかえる上海豫園を散策し、熱々の小籠包に舌鼓を打ちました。昼からは上海博物館を見学し、中国4000年の歴史を一気に振り返りました。
午後3時ころには上海を離れ、午後9時前に関空へ到着。新人歓迎旅行は無事終了となりました。
〇 最後に
今回の旅行で、新人どうし、また、先輩の先生方とたくさんお話しすることができ、親睦を深めることができました。外国の法律事務所を訪問するなど、多数の貴重な経験をすることもできました。我々新人にとっては、忘れられない思い出になりました。今回の旅行を企画してくださった親睦委員の先生方をはじめ、春秋会の全ての先生方にこの場をお借りしてお礼申し上げます。ありがとうございました。
上海市内は大気汚染が進行し、常に風景は霞んでいましたが、我々新人、そして春秋会の行く末には、澄みきった素晴らしい未来が待っているものと確信しています。