
11月28日、藤井先生のお話を伺いに9人の弁護士が集まりました。9人の内、司会の2名を除いて全員女性で、弁護士の女性比率からすると、全くあり得ない男女構成で、それだけ、虐待の問題に対する女性の関心が強いということかと思いました。もっとも、虐待の主体の多くが実母とされていることも、その遠因かもしれませんが。
今回、特に一同で議論となったのは、虐待の疑いを発見した場合、弁護士にも児童相談所への通告義務があることでした。確かに、被害者である子どもから相談を受ける場合には問題ありませんが、加害者から相談を持ちかけられた場合、信頼関係との関係で大きな問題となります。もっとも、通告義務によって通告自体が弁護士の守秘義務に反することにはならないし、逆に、通告義務違反自体に罰則規定がないことからすれば、ケースバイケースの対応の余地はあります。私個人としては、加害者に虐待しないように働きかけることはしても、通告できるかというとやはりできないと言うのが現状です。
また、今回の研修では、児童虐待事案の処理の基本的な流れや、弁護士としての関わり方、及びそのポイントなど実務的な問題も説明されました。
子どもの虐待事案は、近年多く報道されるようになっています。問題自体は古くからあったものが、社会的に認知されるにいたって掘り起こされているという側面はあるものの、個々人の孤立化が際だつ昨今、追いつめられて虐待に走ってしまう事案は今後も減ることはないのではないかと思います。私は、そもそも児童福祉法のなんたるか自体が心許ない状態であったことから、今回の研修を通じて、この問題に対する取っ掛かりを得られ大きな収穫でした。
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