春秋会ガイダンス 弁護団研修

1月27日に春秋会ガイダンスがありました。その中で弁護団研修と題して、春秋会会員の諸先輩方が弁護団活動の魅力や意義を語ってくださったので、報告いたします。 最初に、松村先生がご自分の参加している弁護団の紹介、西淀川大気汚染公害訴訟での体験、及び、弁護団で何をしたかったか等について語ってくださいました。西淀川大気汚染公害訴訟は都市型企業の共同不法行為を認めた訴訟です。先生は、何か社会的意義のあることがしたいと思って弁護団活動を始めたそうです。公害被害者は逃げられない。大気汚染があっても簡単に引っ越せない。なぜ被害が出るのか裁判で追及しなければならないと思ったと語ってくださいました。 外にも、長瀬弁護士、本田弁護士、斉藤弁護士、佐藤弁護士、立野弁護士、西川弁護士、白倉弁護士が、ご自分の参加している弁護団の紹介、及び、ご自身の弁護団に対する熱い思いを語ってくださいました。共通していたのは、皆さん世の中の不条理に立ち向かいたいという思いを持って弁護団活動に取り組んでいらっしゃるという点でした。個別の事件だけでは解決できない問題を根本的に解決するきっかけになることができる弁護団活動はとても魅力的であると思います。私は、大阪空襲訴訟弁護団とアスベスト訴訟弁護団に参加させてもらっています。まだまだ一つ一つの事件処理が遅く弁護団にきっちり取り組めているか心もとないですが、初診の純粋な正義感を忘れず頑張ろうと思います。 春秋会ガイダンス及び弁護団研修を企画してくださった方々に感謝いたします。
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春秋の日 「東日本大震災発生から1年を振り返る」 のご報告

2011年秋に愛知県弁護士会より登録換し、春秋会に入会させていただいております西川研一です。2012年4月3日午後7時より開催されました、春秋の日「東日本大震災発生から1年を振り返る」について報告いたします。企画には、最終的に24名の先生方にご参加をいただきました。 開催日当日は、ちょうど春の嵐が吹き荒れ、いわゆる「爆弾低気圧」が列島を襲った日と重なりました。この強い風の影響で途絶した交通機関も続出するなか、大阪市外から参加される先生のなかには、(スピーカーの先生の含め)開始時刻に間に合うことができなかった先生も何人かおられました。かくいう私も、名古屋から新大阪駅までは順調に帰阪したものの、御堂筋線の運転見合わせ、新御堂筋の大渋滞、JR在来線の大幅な遅延に巻き込まれました。途方に暮れて、一時は徒歩で向かいかけたのですが、結局JR在来線を利用して1時間以上かけてたどり着き、開始時刻に遅れての参加となりました。新大阪駅から開催場所までは通常20分もあれば到着するのに、簡単に帰宅困難者ならぬ企画参加困難者になる現実を思い知り、はからずも大震災当日における首都圏帰宅困難者の状況を部分的にせよ追体験することとなりました。 企画では、(なされたであろう)乾杯ののち、お酒と食事をいただきながら、まずは、ゲストスピーカーである、青木佳史先生、岩本朗先生、白倉典武先生、小橋るり先生から、順次お話をいただきました。お話のなかで、特に強烈に印象に残ったのは、被災地での女性に対するDV、性暴力・性犯罪が目立っているという点でした。被災地では、「女性がわいせつ犯罪の被害に遭わないために」というビラも配られているそうです(気仙沼市など)。平時ですらなかなかDVや性暴力の被害は訴えにくいものですが、これが地域の顔見知りばかりの避難所ではなおさらだそうです。家族や仕事を失った喪失感からのアルコール等への依存、狭い仮設住宅の中で一日中夫婦が顔を合わせていること、放射線の被ばく問題の重大性に対する認識の相違などから、暴力を生み出しやすい環境要因が増えているとのこと。「がんばろう日本」、「絆」などという「きれいごと」だけでは片づけられない現実が多数あることを、今更ながらに思い知らされました。自身の不勉強を反省した次第です。もちろん、このほかにも被災地である気仙沼大島、陸前高田の訪問+ボランティア法律相談の報告や、いまなお不誠実な対応に終始する東京電力に対する損害賠償請求の問題など、多岐にわたるお話をいただきました。 ゲストスピーカーの先生方のお話のあとは、参加された先生方すべてから一言(多い方はさらに二言、三言)ずつ、お話をいただきました。紙面の関係上割愛しますが、それぞれの立場で震災に関わられ、震災に立ち向かい、被害者救済に努力されていることがよくわかりました。個人的には、阪神大震災との比較がよく出されていたのが印象的でした。自分は、当時まだ修習生にもなっていなかったので、今回の問題に対応するにあたっても、阪神大震災での先輩たちの経験を学ばなければ、と改めて感じた次第です。 また、企画では、東北のお酒がふるまわれました。新澤醸造店「あたごの松」、墨廼江酒造「墨廼江」、宮泉銘醸「寫楽」。新酒、生酒入り混じってのラインナップで、どれも甲乙つけがたい素晴らしく旨い日本酒でした。被災地東北で、ここまで美しい日本酒を創られていることに、(大げさでなく)涙が出そうになるくらいでした。 春秋の日には、初めて参加させていただきましたが、先輩後輩分け隔てなく、経験や思いを共有して問題に対処していこうという姿勢が滲み出る、よい企画でした。 最後になりましたが、当日に向けてご準備いただいたゲストスピーカーの青木佳史先生、岩本朗先生、白倉典武先生、小橋るり先生、軽妙な司会で場を盛り上げていただいた林邦彦先生、参加者取りまとめをいただいた松尾洋輔先生をはじめご尽力いただいた先生方、ありがとうございました。また、大変な天候のなか参加された先生方、おつかれさまでした。