沖縄新人歓迎旅行4- 米軍基地潜入レポート -

キャンプコートニーでのフリーマーケット 沖縄旅行の最終日。初日以来、20度を越える温暖な気候、黄色や青の魚、沖縄の歌を歌うきれいなお姉さん、昼間からのビール、と脳を麻痺させるものが次々現れ、すっかり気分は南国モードである。しかし、この日の予定は、緊張度が高い。米軍キャンプ内のガレージセールを見学するというのだ。米軍キャンプといえば、世界最強の軍事国家の軍事基地。基地内では、日本の法律は適用されないとも聞いている。なにか失礼なことをやらかすと、一触即発の事態に発展しかねない。緊張感をもって入場する必要がある。同事務所の山上先生と潜入前の綿密なブィーフィングを行い、バスに乗り込む。 前日の酒宴のためか、何名かの敵前逃亡者をホテルに残し、バスはうるま市のキャンプコートニーに向って出発する。1時間弱ほどで、バスはそれらしいゲートの前で停車した。 最初の話では、バスで基地内に入るとのことであったが、動きが無い。なにやら、不測の事態が発生したのか、前のほうで国際交渉が行われている。ひょっとしたら、私のせいかもしれない。私の趣味が中東をほっつき歩くことであることは、新人紹介で述べさせて頂いたが、何年か前、シリアのビザを貼り付けたパスポートを持ってハワイに泳ぎに行った際、私のパスポートをめくる入国審査官の手がピタリと止まり、怪訝な様子でシリアへの渡航目的を質問され、壁に手をつかされ、靴まで脱がされて身体検査をされたことを思いだした。私は、テロリストとしてマークされているのか。恐ろしいことだ。 理由は不明であるが、そのうち交渉がまとまったらしく、我々は徒歩で、基地の中に入ることとなった。基地の中は、芝生が敷かれ、アメリカっぽくなっている。頑丈そうな軍事上の乗り物が停まっている場所もあり、こんなものバックに写真を撮っていいのかと思ったが、気にせず写真を撮ったりした。 基地の大きな駐車場をさらに奥に進む。ビリー隊長のような兵隊が”Good mourning!!”と我々に声をかける。気さくな奴である。やがて、ガレージセールの会場に出た。沖縄での赴任を終えて、本国に帰るアメリカ人が、家財道具の不要なものを安く売っている。商品は、衣服や玩具が多いが、その品物たるや、まさにアメリカである。よく、アメリカ映画で子供が遊んでいる、やたらリアルな人形とか、日本の住宅事情からすると、あまりにも大きすぎる紫色の恐竜ぬいぐるみが売られている。どうでもいいことだが、なんでアメリカのおもちゃは紫色の物が多いのだろうか。また、衣服も多数売られていたが、正直言って買う気にはなれない。 ガレージセールは、早々に切り上げ、駐車場の向こうにあるスーパーを探索して見る。スーパーの前には、ハワイとかによくある、ポスト型の新聞自動販売機がおいてある。しかも、値段はドル表示だ。店内を外からのぞくと、巨大なコーラーのペットボトルや、エンジンオイルの容器のようなものにはいった牛乳など、それらしいものが陳列しており、まさに日本の中のアメリカである。是非とも、入ってみたい。 入り口には、IDカードが無いと入れないという意味の英語が書かれていたが、読めないふりをして店に入る。残念ながら、すぐ店員が飛んできて「IDが無いと入れない」と追い返された。なんとか店に入ってみたいので、5分後「腹が痛いのでトイレを借りたいのですが…(ウソ)」と再トライした。しかし、店員は「ここは入れない。駐車場の向こうのトイレに行け」と、取り付くシマもない。作戦失敗である。次の作戦を考えていたが、他の先生に「広瀬先生。なんでそこまでして入りたいのですか」などと笑われたので、さすがにアホらしくなり、これ以上の作戦は中止した。 時間が迫ってきたので、基地から、撤収することとする。我々は、そのあたりの写真を取りまくったり、基地の建物をバックに記念撮影をしながら、ゲートに向けて歩いた。そして、任務を終え基地から去ろうとした。ところが、ゲートの警備兵が「写真を撮ってはいけないのですが。今すぐここで、データを消去してください」と語気鋭く申し向けて来た。先生の一人は、そこで指示に従いデータを消去した。同事務所の山上先生は、このご時勢には珍しく、フィルム式のカメラを持っており、この中には、昨日の私との二人旅の思い出が詰まっている(男同士で怪しい)。ここで、カメラからビローッと出して感光させろというのか。 我々は、高度な国際交渉を行い、自宅に帰って、現像直後に必ず廃棄するとの約束で、その場は切り抜けた。しかし、考えて見ると、そのような履行の担保がない約束で許していいのか、という素朴な疑問は残る。たいしたものは配備されてないな、この基地。 わずかな時間であるが、米軍基地が、日本の中の外国であるということが十分実感できたひとときであった。考えて見れば、普通の市民が住んでいるすぐ横に、日本の法律の及ばない地域があり、なんか危険な兵器が置いてあったり、爆音を撒き散らす戦闘機が飛んでいたり、不思議なことである。これはアメリカが悪いのか、戦争に負けた日本が悪いのか、日本が悪いのだったら、なんで沖縄の人だけが負担をするのか、など疑問は尽きないが、このような高度な議論をする域に達していないので筆を置く。 以上

沖縄新人歓迎旅行3- 色鮮やかな魚達と海遊 -

体験ダイビング 1 嘉手納基地訴訟の見学今回の旅行では,本来の日程より一日早く沖縄入りし,嘉手納基地爆音訴訟の期日を傍聴するというオプショナルツアーが設定され、私も参加しました。 参加メンバーは,2月21日午前中に沖縄入りし,弁護士会館での記者レク,裁判所前での原告集会に参加した後,福岡高裁那覇支部で行われた爆音訴訟の証人尋問期日を傍聴しました。この日は,原告側が申請した疫学や衛生学の専門家証人に対する国の反対尋問が行われたのですが,やはり専門家証人の反対尋問ということで,内容がとても難しく,正直,傍聴席から聞いているだけではよく解らない部分もありました。しかし,双方多くの代理人が出席し,傍聴席ではたくさんの原告の方が見守る中で行われた証人尋問のやり取りを聴けたことは,我々新人にとっては非常に刺激的で貴重な経験だったと思います。 期日が終わると,地元法律事務所での打合せを経て,那覇市内の沖縄料理店へ。ここで証人の先生方の打上げ会が開かれました。証人の先生にせよ,弁護士にせよ,本当に長い時間をかけてこの訴訟に関わっておられ,皆さんと直接させていただくことで,それぞれの方のこの訴訟への強い思いを感じることができました。  そして,一行はさらにコザへと場所を移し,沖縄の長い夜を楽しんだのでした。 2 旅行2日目のダイビング 旅行2日目は,観光組と,ダイビング組,そして自由行動組に分かれました。そのうち果敢にも2月の海に潜ることを選んだのは10人ほどで,そのうち6人がライセンスのいらない体験ダイビングに挑戦しました。 体験ダイビング組は,まず近くのホテルにあるダイビングショップに移動し,簡単な講習を受けました。ここでの問題は「耳抜き」です。皆さんご存知ですか? 電車がトンネルに入ったり,飛行機が離着陸するときに耳がキーンとなりますよね。海に潜ったときもこれと同じで,鼓膜の内と外で気圧の差ができることから,これを解消するための動作が必要になります。それを「耳抜き」といい,鼻をつまんだ状態で鼻をかむように息を吐き出そうとすればいいそうなのですが,いざやってみると人によって抜けやすさや感触がぜんぜん違うようで,なかなかうまくいかずに苦労された先生もいらっしゃいました。 講習後はいよいよダイビングです。予定ではボートで沖に出るはずだったのですが,この日はあいにく海が荒れてボートが出せなかったことから,浜辺から潜れるスポットまで車で移動することになりました。車に揺られること約30分,目指すダイビングポイント「ゴリラ・チョップ」に到着です(この名前は,近くにある岩のかたちからついたそうです)。一行は浜辺に下りると,インストラクターの方々に酸素ボンベを背負わせてもらい,小さな子供のように浅いところで手を引かれながら,いざ海の中へ。透き通った遠浅の海を徐々に沖にむけて進んでいくと,急に水深が4,5メートルになるところがあり,そこからダイビングが始まりました。 インストラクターが海底に結んでくださったロープをつたって潜っていくと,岩肌のサンゴや小さな魚など,普段は見られるはずのないものがたくさん目の中に飛び込んできます。さらに水中を進むと,青,黄色,オレンジなど色とりどりの熱帯の魚たちがたくさんいて,「あっ,今,目があった!」と思えるくらい,本当に目と鼻の先まで来て,我々の海中散歩に付き合ってくれました。また,海底にはさまざまなサンゴに加え,ウニ(食べられない種類らしいです)やナマコなどもたくさんいて,人の手が加えられていない海の中の世界を満喫することができました。 約30分のダイビングを終え,浜へ戻ってウエットスーツを脱ぐと・・・「寒っ!」。 さすが2月です。インストラクターにお湯をかけてもらい,なりふり構わず道端に止めた車の中でさっさと着替えて,ぬれた髪を乾かしながらホテルに帰ったのでした。 以上

沖縄新人歓迎旅行2- 水槽前で1時間ボーっと -

首里城 旅行2日目の観光コース組の行動をご報告します。前日暖かかったこともあり,当日は油断して薄着の人もおり,沖縄とはいえ冬は寒いということを実感しながらの観光になりました。観光の報告に入る前に,報告しておかなければならないのは,「楽天のマー君」との遭遇。ちょうど沖縄で合宿中だったプロ野球東北楽天ゴールデンイーグルスが我々と同じホテルに宿泊していたようで,観光に出かける際にマー君こと田中将大投手をバスの窓越しに目撃しました。皆立ち上がって「どれ?」「マー君って誰?」と話しながらマー君との遭遇を楽しみました。 続いて観光のご報告。まずは美ら海(ちゅらうみ)水族館。入ってすぐの場所でナマコを持たせてくれるコーナーがあり,私も勇気を出してチャレンジ。正直「猫のしっぽ?」というような感触。その後、ぐるぐると各自水槽を見て周り,美ら海水族館最大の見せ場「黒潮の海」の大水槽ではジンベエザメがゆったりと泳ぐ姿に仕事を忘れて癒され,水槽の前で、勝井、池本、高橋、足立(敬称略)の4人で1時間以上ボケ~ッとしてしまいました。他の皆さんは,オキちゃん劇場でのイルカショーを楽しんでいたようです。 次は昼食。沖縄料理満載で,ゴーヤチャンプルー等をおいしく頂きました。ゴーヤのてんぷらを食べ損ねたことだけが悔まれます。お腹がいっぱいになった後は,世界遺産今帰仁(なきじん)城跡へ。城好きにはたまらないのかな?と思いつつ,吹き荒ぶ風の冷たさにそそくさと退散。 最後はナゴパイナップルパーク。巨大パイナップルに顔と手足をつけたようなキャラクターに迎えられ,何だかある意味楽しめそうな雰囲気を期待しつつ中へ。色んなパイナップルの仲間が栽培されており,初めてパイナップルがな生っている姿を見てちょっと感動。しかし,この施設のメインは、私としてはパイナップル鑑賞ではなく,お土産コーナー。パイナップルワインの試飲にお土産物の試食を繰り返し,なぜかサトウキビを購入。皮を剥いてかじりつくと、きっとおいしいんだろうなと思って購入したものの(勝井先生に買ってもらいました。ありがとうございます),未だに事務所の冷蔵庫の中でキンキンに冷やされています。 こんな感じで観光は進み,軽くグッタリしてホテルに帰り着きました。楽しい観光,おいしい食べ物,とにかく旅行を企画して下さった先生方に大感謝です。この場をかりて,お礼申し上げます。ありがとうございました。 以上

沖縄新人歓迎旅行1- 南洋を満喫、戦禍も実感 -

牧志公設市場 平成20年2月22日(金)から24日(日)にかけて、旧・新60期の春秋会新人歓迎旅行が催行され、沖縄に行って参りました。60期の新人弁護士を中心に総勢49人という大勢の参加となりました。初日は、主に那覇市を観光し、2日目は、観光やダイビング等のコースを各自が選択して楽しみ、3日目は、米軍キャンプのフリーマーケットや、多くの市民が戦禍の犠牲となった場所として有名なチビチリガマなどを巡り、春秋会らしく、観光のみならず沖縄の歴史、抱えている問題などにも触れることが出来る有意義な旅行でした。 このうち、私からは第1日目についてご報告致します。 出発日は、立春を過ぎたとはいえ大阪は真冬の気温で、伊丹空港には真冬の格好で向かいました。沖縄出身の妻をもつ某先輩から、沖縄もこの時期は寒いと聞いていましたので、特に薄手の服は持って行きませんでした。  約2時間のフライトを経て那覇空港へ。空港の外に出ると、気温は22度もあり、予想に反し、かなり暑さです。沖縄が亜熱帯であることに遅まきながら気付かされました。迎えてくれたバスの車名は「のりのり号」。バスの中では、ガイドさんから沖縄民謡で歓迎して頂き、沖縄に来たことをさらに強く実感できました。最初に向かったのは、「国際通り」と公設市場でした。国際通りには、修学旅行と思われる高校生らも大勢いました。公設市場では沖縄でしかとれない珍しい新鮮な魚介類や、サーターアンダーギーの素、沖縄そばなどが低価格で売られていました。また、豚の顔の皮?も展示?されていて、つい記念撮影をしてしまいました。この市場では、大阪では見ることの出来ない、天然ものの「海ぶどう」を購入しました。大阪で食べたものより粒が大きく、試食したものは潮の馨がして美味でした。 次の目的地は首里城。首里城は世界遺産に登録されていまいが、第二次大戦でほとんどが滅失してしまったということで、かろうじて戦火を免れた珊瑚の石垣などにより世界遺産に登録することができたとのことでした。 首里城の次に向かったのは、「道の駅かでな」です。ここは、嘉手納基地の横にある道の駅で、実際に戦闘機などの爆音を聞くことができます。途上のバス車内で、嘉手納基地爆音訴訟弁護団の高木先生から、耳だけでなく全身を圧するという戦闘機の爆音についての説明を伺い、私も是非体験してみたかったのですが、私たちが訪れた時間帯は、戦闘機の飛来はありませんでした。しかし輸送機などの爆音を直に聞くことができ、貴重な体験をすることができました。また、ここには戦闘機の爆音を聞くことができる体験コーナーがあったので聞いてみたのですが、あまりの大音声に耳が痛くなりました。基地の周辺住民の方々の苦しみを、ほんの少しだけですが、体験できました。 この後、名勝に数えられる万座毛を散策し、ホテルへ。豪華なディナーを楽しみながら、恒例の新人の挨拶となりました。同期の話を聞いていると感心するばかりで、自分も頑張ろうと力いっぱい誓ったのですが、結局、美味しい食事とお酒のせいで、すっかり忘れてしまいました。それほど楽しいひとときを過ごすことができ、春秋会の先生方の魅力に触れることのできた素晴らしいひとときでした。 以上

小6に判る言葉で、短く - 研修企画「話し方教室」 -

2007年11月14日、春秋会研修委員会企画で、毎日放送の加藤康裕アナウンサーに、「わかりやすい話し方」についてお話しをしていただきました。加藤さんからは、「小学6年生にわかるように。小6が理解するには難しそうな言葉は言いかえる」「文章は短く」「間をあける。それによって、前に言ったことがきちんと相手に伝わっているか確かめる」等の内容について、大変わかりやすく説明していただきました。また、聞き取りやすい発音のための発声練習もしていただきました。 こうしたことは、弁護士という仕事にとって重要なことですが、普段はなかなか意識して出来ていないことです。法廷での尋問の際にも気をつけなければ、と思いながら聞きました。 お二方には,多忙な業務の合間を縫ってお話のご準備をいただきました。今回のお話は,若手からベテランに至るまで,今後きっとどこかで思い出し,業務に役立つことと思います。ありがとうございました。  その後は、毎日放送内のレストランでアナウンサーの方々との懇親会を行いました。番組の裏話等をお聞きすることができて、楽しい時間を過ごしました。アナウンサーの皆さん、お忙しい中ありがとうございました。そのほか、「ちちんぷいぷい」という番組のスタジオ見学や、毎日放送のコンプライアンス室考査部からのお話も聞くことができ、盛りだくさんな研修でした。

渉外家族法研修報告- 恐るべき韓国親族相続法 -

 3月7日(金)に開催された渉外家族法研修会に参加しました。敬愛する研修委員長から依頼されましたので、適任ではないようにも思いますが、私が報告します。講師は、倒産法で著名な木内道祥さんと、在日コリアンの林範夫さん。 具体的な事例をひき、日本法との対比表を駆使して、間違いやすい問題について分かりやすく解説&警告をしていただきました。私は、これまで在任コリアンの法律相談は数多く受けてきましたし、少なくない事件の依頼も受けて、特に問題もなく解決してきたつもりですが、今回の話を聞いて、まだまだ知らないことがあったことに気付き、少し恐ろしくなりました。特に気をつけるべき点は以下のとおり。 昭和55年に法定相続分が変わったので、被相続人の死亡時によって相続分が異なる。相続放棄は4親等以内の傍系血族もしないといけない。債務を負った被相続人の子供が相続放棄したからといって、その子供(孫)が相続放棄しなくてもいいことにはならない。つまり、孫も相続放棄する必要がある。親が既に亡く、配偶者がいるが子はいない人が死んだ場合の法定相続人は配偶者だけである。つまり、この場合の兄弟姉妹は法定相続人にならない。韓国法では自筆証書遺言には住所も記載しなければ無効となるが、日本国内で作成した場合には住所を記載しなくても有効である。これを知らない裁判官がいた。8親等内の血族間では婚姻できず、婚姻届を出しても無効である。ちなみに、日本法では近親婚でも取消請求できるに過ぎない。配偶者に不貞行為があった場合でも、不貞行為を知った日から6か月、あるいは、不貞行為時から2年経過したら、その不貞行為を理由として離婚を請求することができなくなる。  研修会の後、林さん紹介のコリアン料理店、その名も「古里庵」で飲み食いしました。林さんは実は私の大学時代の同級生で、もう一人、同じく同級生の文昌燮さんもいたので、ちょっとした同窓会気分で盛り上がりました。木内さんも想像とは異なって大そう気さくな方で、日頃披露していただいている倒産法だけではなく、多分野のお話をしていただき、あっと言う間に深夜になってしまいました。ところで、今回、私は図書カードでピッと出席確認をする「義務的研修」には初めて参加しましたが、こういう有意義なことを「義務」にして強制し、しかも弁護士会が管理するという感覚にはついていけません。なんとかならないものですかね。

恒例 「 春秋の日 」 のご報告  テーマ:「依頼者との関係におけるリスクヘッジ」

今年も恒例の「春秋の日」が開催されました(1月30日(水)19:00~,於会館1004号会議室)。今回は「依頼者との関係におけるリスクヘッジ」をテーマに,貴重なご体験談・ご報告を伺いました。「交通事故の被害者なのに加害者にされた。」という相談で来られた依頼者から損害賠償請求訴訟と懲戒請求を起こされたご経験をお持ちの先生からは,普段なかなか聞くことのできないまさに貴重なご体験談のご報告がありました。依頼者を選り好みして事件受任するわけではないことを旨とするのが,私たち弁護士の業務です。しかし,そこには,誰もが,いつ陥っても不思議ではないリスクが常に存在していること,それゆえ,そのようなリスクに対しても適切に対応していくことの大切さを改めて痛感させられたお話でした。 また,もうお一人の先生には,事件受任のときから始まり,訴訟遂行などの事件処理,その終結段階に至るまで,依頼者のために何をどのように説明し,依頼者との間のコミュニケーションをどのように図っておくか,ご自身の実践例に即したお話をして頂きました。弁護士の業務は,最終的に如何に依頼者の方々に納得してもらえる問題解決を行うかという点に大きな重点があります。先生は,このために依頼者への説明や連絡などのやりとりを徹底して文書にするなどの工夫を実践しておられ,これまた改めて「目から鱗」の感がするお話でした。 お二方には,多忙な業務の合間を縫ってお話のご準備をいただきました。今回のお話は,若手からベテランに至るまで,今後きっとどこかで思い出し,業務に役立つことと思います。ありがとうございました。 ところで,登録間もない若手の方々などの中には,「春秋の日って,何の日?」と思っている方々もいらっしゃると思います。最近は,春秋会でもたくさんの親睦行事があります。でも,飲んで食べて,ざっくばらんな雰囲気の中での春秋会の行事と言えば,私の知る限り,この恒例の「春秋の日」が元祖ではないでしょうか?(「もっと前から春秋会にはこんな楽しい行事もあったのだよ。」とおっしゃる先輩の皆様,ごめんなさい。)。そして,「春秋の日」は,ただ飲んで食べてというだけでなく,今回のように普段聞けない貴重なお話が聞けたり,その時々のタイムリーな問題について議論したりという,なかなか素敵な日なのです。これからも,この春秋会恒例の「春秋の日」が,若手もベテランも気軽に集える良い機会としてずっと続いていくことを願って,ご報告を終わります。 ではまた,次回をお楽しみに。

スポーツ企画 「テニス!卓球!バドミントン!」 の報告

 2007年11月23日、大阪市住之江区にある「ウェルサンピアなにわ」にて行われたスポーツ企画についてご報告します。当日は快晴。スポーツ企画にふさわしい一日でした。3連休の初日であったにもかかわらず、大人20名子供2名にご参加いただきました。顔ぶれは、春秋会の先生方、そのご家族、事務員の方々のほかに、関西大学ロースクール出身で新61期修習予定の方4名も。午後1時すぎから、適当にテニス・卓球・バドミントンの各グループに分かれ、それぞれにコーチ役の先生から手ほどきを受け、その後は自分たちで楽しみました。  まず、テニス。コーチ役は、吉田義弘先生。失礼ながら存じ上げなかったのですが、弁護士会の大会で全国に名を轟かせておられるとか。吉田先生は、何と、コーチングしやすいように、たくさんのボールを収納できるラック(名称がわかりません)を持参していただき、能率よく、順番に初心者の参加者の方にボールを打ち、適宜アドバイスをされていました。まさにそこは「吉田テニススクール」のレッスンが行われていたのです。もう一面では、細見先生を筆頭に、そうそうたる経験者組が、優雅で、かつ、ハイレベルなプレーを楽しんでおられました。  一方、体育館では、バドミントンと卓球が行われました。バドミントンは、田村ゆかり先生と尾崎一浩先生がコーチ役。岩谷親睦委員長、姚(よう)先生が手ほどきを受けた後、オグ・シオ顔負けの激しい打ち合いを演じていました。卓球は、原野早知子先生がコーチ役。有村先生、岩谷事務所の事務員さんも経験者で、私だけが未経験者でした。私は卓球のフォームを習ったことがなかったので、ラケットを三角をイメージして振るという原野コーチのご指導に目から鱗が落ちる思いでした。その後、それぞれの参加者は入れ替わって楽しみ、私の妻子も、卓球とバドミントンができて大喜びでした。見ものだったのは、卓球で腕を鳴らした者同士の原野・篠原対決。北京五輪出場の前哨戦を思わせるラリーの応酬が繰り広げられ、別世界の様相を呈していました。 楽しい汗をかいた後は、併設のレストランでの懇親会。おいしいビールがお腹に染み入りました。コーチ役を快諾して下さった先生方を始め、たくさんの先生方にご協力していただき、ありがとうございました。お蔭様で楽しい一日となりました。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。 以上

忙中閑有り 「ワインの夕べ」

 春秋会で人気の高い恒例の親睦企画「ワインの夕べ」は、2007年12月13日、リーガロイヤルホテルのイタリアンレストラン「ベラコスタ」でありました。マスターソムリエの岡昌治氏からワインにまつわるお話しを伺い、美味しいイタリア料理とそれらと相性の良い選び抜かれたワインを堪能できた、まさに至福のひとときでした。今回は、ワインを買い求めるときのポイントを教わりました。まず、ワインが風通しの良い涼しい場所で保管されていること、つまりはワインセラーのあるお店で買うことだそうです。二つ目は、ボトルを立てたときに、ワインの液面とコルク栓の底面の間隔が目減りしていないこと、三つ目にボトルの口がべたべたしていないこと、と聞いた様な気がします(お腹がすいていて、ちゃんと聞き取れた自信がありません・・・。)。 この日のメニューは、「海の幸のサラダ仕立て」、「自家製パスタフェットチーネ、紅ズワイ蟹とルコラ和え」、「鮮魚の備長炭焼き、グリル野菜添え」、「黒毛和牛の赤ワイン煮込み」、「温かい洋梨のパイ・苺ソースとバニラアイス」、「こだわりのティラミス」、「コーヒー」。どれもみな美味しく、同じテーブルの方達との会話もはずみました。  ワインは、はじめが「ディ・サッシ・カヴィ」という、かわいい蜥蜴が描かれたラベルがお洒落なシャルドネ。ちなみにシャルドネの葡萄は、昭和初期、大阪(河内地区)が日本一の栽培面積を誇っていたとのことです。これも、テーブルに回って来て下さった岡さんからお聞きしました。シャルドネという言葉の響きと「おおさか」とは、ちょっとそぐわないような感じがします?いえいえ、大阪弁でサガンのごとく、フランスの薫りのする恋愛小説を編み出す作家田辺聖子さんがおられることを思えば、なるほどと頷けます。次に登場したのは、サンジョベーゼという品種のイタリアトスカーナ州を産地とする葡萄から生まれた、「キャンティクラシコ」(バローネ・リカーゾリ)。そして、3つ目は、ネッビオーロという品種の葡萄から生まれた「バルバレスコ」というイタリアを代表する赤ワインでした。  私はワインといえば、赤玉ポートワインくらいしか知りませんでしたが、お料理にマッチする美味しいワインというのは色々あり、また、お互いの良さを引きだし合える様々な組み合わせを考えるのも、楽しみのひとつだと知りました。去年のワインの夕べは、リーガロイヤルホテルのフレンチレストラン「シャンボール」でフランス料理とフランスのワイン、今回はイタリア料理とイタリアワインの絶妙な組み合わせを味わうことができました。来年はどのような出会いがあるのだろうと、今から楽しみです。 ソムリエとは、ワインを中心とする酒類、飲料、食全般の専門的知識を有し、それらのサービスに専門的に携わる職業で、厚生労働省の職業分類として認定された独自の職種であること、野菜のソムリエなど最近はソムリエという呼称が使われることが多いけれども、正式な場において使用が許されているのはワインのソムリエだけであること、それも岡さんのお話しでこの日初めて知りました。教わった葡萄の品種やワインの名前はすぐに忘れそうですが、あの日、あのとき、あの人と一緒に飲んだあのワイン、美味しかったぁ!そんな風に自分の中で幸せな思い出が今回またひとつ増えました。素晴らしい親睦企画を準備して下さった諸先生方に感謝申し上げます。 以上

「プロに教わる神戸南京町秘伝の味」の報告書

1 企画の趣旨「プロに教わる神戸南京町秘伝の味」企画、通称「チャイニーズクッキング」企画の担当宇賀神です。2007年12月1日、神戸南京町にて、同企画が実施されましたのでご報告します。当初、この企画は、春秋会員の奥様やご家族が本場中国の味を教わり、その味をご家庭で再現頂くことによって、食卓から家庭の安寧を作り出そうという趣旨で発案されたものでした。ところが、その企画を聞かれた女性親睦会員から、「これは、春秋会員(多くは男性)がとんでもなく美味しい中華料理を覚えて、奥さんや彼女をびっくりさせるという企画でしょうか」というご指摘を受けました。企画担当者には想定外のご指摘でしたが、料理は家内の者がするものという、前近代的な固定観念に縛られていた企画担当者は、冷や汗を流し、改悛の上で女性親睦会員の意見を容れたのでした。かくして当企画は、普段料理をする人ばかりでなく、普段は料理しない人、食べるだけの人も、美味しい料理を覚え、家族を驚かせるという企画で実施されました。  参加者は、料理体験11人(内男性3人)、試食のみ1人、子ども3人の総勢15人でした。試食の1人とは司会役であった私であり、私以外の大人全員が料理に挑戦しました。その意味では、普段料理を作らない人が料理を体験したことになり、企画の趣旨が生かされたと思います。ところが、司会役を拝命していた私は交通渋滞で遅刻し、その任を果たすことができませんでした。ここでも反省しています。司会として役立たずであった私は、皆さんが料理をされている最中、子ども3人のお相手に徹し、ひたすら子どもたちと遊んでおりました。なお、この企画は、会員である麦先生のご親戚が、南京町で料理教室をされていたことから実現できました。先生お一人と助手さんお二人にお教えいただきました。麦先生には、色々お骨折りいただき、この場を借りて御礼申し上げます。また、麦先生は前日夜に上海出張から帰ってこられたばかりというのにご参加いただきました。しかもマイ包丁持参です。重ねて御礼申し上げます。 2 実施内容 料理教室の実施場所は、神戸南京町にある廣記商行というお店です。廣記商行は南京町の中心部にあり、中国をはじめとするアジアの食材を販売する有名なお店ですが、その2階が料理教室になっており、中華料理の奥義を会得するにはうってつけの場所です。会費は食材費3,000円です。そして、今回挑戦した料理は「大根もち」「棒湯葉、厚揚げと三枚バラの煮込み」「アサリのカレー風味」の3品でした。料理とレシピは次のとおりです。 ① 大根もち (「羅葡糕」と書きます。読めません。)書いて字の如く、大根から作ったお餅のようなものです。想像できないでしょうが、あの固い大根がお餅のように柔らかくなります。レシピと作り方は次のとおりです。<材料>大根…1本 再来粉…200g コーンスターチ…100g 腸詰め…1本干しえび…30g 干し椎茸(戻した物)…30g<調味料A>砂糖…小さじ1g 塩…小さじ1 水…200cc<調味料B>塩、胡椒、旨味調味料、酒…各適量<調味料C>干しえび、干し椎茸の戻し汁…250g<作り方>1 大根はスライサーで細切りにして調味料Aを加え、煮て冷ましておく。2 干しえび、椎茸は水で戻し、腸詰めとともに小さく切っておく。3 熱した鍋に油を入れ、材料をすべて炒め合わせて調味料Bを加え、冷ましておく。4 1の鍋に再来粉、コーンスターチを加えよく混ぜ合わせ、調味料Cを加えた中に、2の材料を加えて更に混ぜ合わせ、最後にもう一度味を調える。5 型に油を塗って4を流し入れ、蒸し器で約1時間蒸す。6 あら熱を取ってから炒り胡麻を振り、よく冷ましておく。 以上のとおり、大根もちは蒸して作りますが、実際に食べるのは、1日、冷ました次の日に焼いて食べます。ですから、企画当日に作った大根もちは各自が持ち帰り、この日は前日に先生が作って下さっていた大根もちを試食させていただきました。食べ方は大根もちの固まりを切り餅くらいの大きさに切り、焼いてお醤油をつけて食べます。形といい、色といい、お餅そっくりなのですが、お味は大根です。中国(特に南部)では、お正月の必需品だそうです。大根からお餅を作るというのは、ほとんどの参加者にとって初体験だったと思われます。 ② 棒湯葉、厚揚げと三枚バラの煮込み(「枝竹豆腐炆火腩」です。同じく読めません。)その名のとおり、棒状の湯葉と厚揚げを豚バラ肉と炒めて煮込むという料理です。棒状の湯葉という珍しい食材を使った料理ですが、基本的には家庭的な料理です。<材料>三枚バラ…200g 棒湯葉…1本 厚揚げ…2個 葱(3cm長)…2本にんにくスライス…2かけ しょうがスライス…1枚<調味料>生抽(中国の醤油)…大さじ1 オイスターソース…大さじ1 胡椒…少々うまみ調味料…少々 砂糖…大さじ1 塩…少々 水溶き片くり…適量水…適量 味覇(「ウェイパ」中華スープの素)…小さじ1<作り方>1 棒湯葉は水で戻し3cm長に、厚揚げは1口大に切っておく。2 三枚バラは2cm幅位に切り、沸騰した湯であく抜きをし、ザルにあげておく。3 熱した鍋に油を入れ、にんにくスライス・しょうがスライスを入れて香り出し、三枚バラを炒めた後、お酒を一振りし、棒湯葉、厚揚げと調味料を加え煮込んで、水溶き片くりとごま油を加えてお皿に盛る。最後に細かく切った葱をのせてできあがり。にんにく、生姜で香りをつけ、具材を炒めて、さらに煮込み、そこに水溶き片くりでとろみをつけるという中華料理らしい一品です。棒湯葉さえあれば家庭でもすぐに作れます。イメージは青椒肉絲(チンジャオロウスー)に近い感じです。材料の棒湯葉も調味料の味覇も廣紀商行で販売されています。ちなみに、味覇は廣紀商行のオリジナル商品です。 ③ アサリのカレー風味(「咖里肉醤炒蜆」カレーであることは分かります。)アサリと豚ミンチのカレー風味の炒め物です。アサリと豚ミンチという、意外な取り合わせですが、カレー風味に包まれ、まったく違和感なくできあがりました。<材料>アサリ…300g 豚ミンチ…100g 玉ねぎ…1/2個 赤ピーマン…1個カレーペースト…大さじ1 にんにくみじん切り…1かけ<肉の下味>生抽…小さじ1 片くり…小さじ1 <調味料> 紹興酒…大さじ1 生抽…小さじ1砂糖…小さじ1 ごま油…少々<作り方>1 アサリはボイルし、身を取り出しておく。2 玉ねぎ・赤ピーマンは粒切りにしておく。3 豚ミンチは下味をつけておく。4 熱した鍋に油を入れ、にんにくみじん切りを入れて香りを出し、豚ミンチを炒めて玉ねぎ・赤ピーマン・カレーペーストを加え、炒め合わせ、お酒を一振りし、最後にアサリを加えて炒め、お皿に盛る。手早く簡単に作れます。カレー風味ですから、ご飯がすすみますし、お子さんにも喜ばれます。「棒湯葉、厚揚げと三枚バラの煮込み」と同様、家庭料理として、すぐにでもご家庭で実践できるでしょう。 3 以上の三品を午前10時30分から、約2時間かけて作りました。意外に時間がかかったように見えますが、一品ずつ先生の説明を聞いてから調理に取り掛かりますから、実際の調理時間はそれほど長くありません。調理中は皆さん真剣なのですが、何故か、ワインや紹興酒が振る舞われ、飲みながらの料理となりました。やはり、普段料理をしない人は、その様な楽しみを求めてしまうものなのでしょうか。とにかく、楽しく和気あいあいと進み、あっという間の2時間でした。子ども達も、初対面であったため当初は微妙な距離感があったのですが、2時間後にはすっかり仲良くなりました。最後は「そんなの関係ねえ」だの「オッパッピー」だので大盛り上がりでした(料理とは無関係ですがご容赦下さい。)。 今回挑戦した3品の内、「棒湯葉、厚揚げと三枚バラの煮込み」と「アサリのカレー風味」は手早くできる家庭料理であり、ご家庭ですぐにでも実践できるものでした。一方、「大根もち」はお正月料理ですし、何と言っても作った次の日に食べるのですから、手が込んでいます。今回は趣向の違った料理を体験でき、非常に充実していました。できあがった料理は全員で試食し、紹興酒を飲みながら、今日の成果を確認し合いました。飲んで食べて締めるという親睦企画らしい締めでした。 解散後は廣紀商行さんで中華食材を購入し、中華街を散策して帰りました。解散後も充実した企画でした。 以上